
エクスプレッシブ イングリッシュ アカデミー

英検1級・準1級のリスニング対策として、
「シャドーイングをたくさんやっています」という声をよく聞きます。
それでも実際には、
こうした悩みを抱えている方が非常に多いのが現実です。
今日は、
「聞こえないのではなく、意味処理が追いついていないだけ」
という視点から、リスニングが伸びない本当の原因と、そこから抜け出す方法を整理します。

少し背景をお話しすると、私はリスニングが比較的得意な方です。
特別に大量の対策をしてきたわけではありません。
ただし、「何を目的に聞くか」は常に意識してきました。
逆に言うと、
多くの方がこの「目的設定」をしないままリスニング練習をしているように感じています。

リスニングが苦手だと感じている方の多くは、実は音そのものは聞こえています。
問題はそこではありません。
本当の課題は、
👉 意味処理が追いついていないこと
です。
英検1級レベルのリスニングは、単語を聞き取る試験ではありません。
聞いた内容を、
この一連の処理が求められます。
シャドーイングは、非常に優れたトレーニングです。
これらを身につけるには欠かせません。
しかし、ここで重要な問いがあります。
シャドーイング中、意味を考えていますか?
実際には、
というケースがほとんどです。
これでは、
「音声模写」はできても「理解」は深まりません。

そこでおすすめなのが、
シャドーイングの前に音読を入れることです。
音読は、
という点で、非常に重要な役割を果たします。
私自身、英検1級リスニング(特にPart 2)では、
という順番を必ず作っていました。
意味が入った状態でシャドーイングをすると、「音についていく」だけでなく「意味を処理しながら聞く」感覚が育ちます。
もう一つ、多くの人がつまずく原因がリテンション力(記憶保持力)です。
これは、
のことを指します。
リテンション力が弱いと、
という状態になります。
リテンション力は、
シャドーイングだけでは鍛えられません。
なぜなら、
シャドーイングは「今聞こえた音」を処理する練習であり、内容を保持する練習ではないからです。
ここで必要になるのが、
「聞いた内容を自分の言葉で再構成する」トレーニングです。

おすすめなのが、要約トレーニングです。
例えば英検1級リスニングPart 1の場合、
誰かに話すつもりで、
あるいは独り言でも構いません。
👉 要約できる=理解できている
という状態です。
内容の流れが記憶に残っていれば、設問は「思い出す作業」になります。
逆に、
この状態では、
どんなに音が聞こえても正解できません。
「要約はハードルが高い」と感じる方には、
リピーティングがおすすめです。
短い単位なので、
意味処理と記憶保持を同時に鍛えやすくなります。
最終的には、
リピーティング → 要約
という流れを目指してください。
最後にまとめます。
リスニングで最も大切なのは、
「つまり、今何の話だったか?」
を常に意識することです。
リスニングは、
耳の問題ではなく思考の問題。
ここを変えるだけで、
聞こえ方も、点数の伸び方も変わります。
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