英検1級2次試験に落ちたと思ったけど合格していた話|受かってわかった面接の重要ポイント3つ

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英検1級2次試験の面接は難しい?
スピーチがカギ?
かなりスピーキングが得意でないと合格できない?

この記事ではこんな疑問に実体験ベースでお答えしていきます。

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目次

痛恨のスピーチミスで英検1級2次試験に落ちたと思ったけどなんとか合格できました!

私は、2021年11月に英検1級に合格しました。

私は、2次試験のスピーチで大きくやらかしてしまい、試験のあと結果が出るまでの間「落ちたかもしれない」と不安な日々を過ごしました。

でも、結果は合格でした。

2次試験結果①
2次試験結果②

点数は決して華やかではないですが、合格ラインを少し超えました。

この経験から、1つの結論を出すことができました。

  • 英検1級2次試験は手が出ないほど難しくはない
  • スピーチの採点は甘め
  • コミュニケーション能力はしっかりみられているのでスピーチ後の質疑応答はかなり大事

私の体験談を書いて検証していきます。

私の英検1級2次試験体験談|スピーチで大きく出遅れ落ちたかと思ったけど諦めずに挽回に賭けた話

ここでは、実際に私は英検1級2次試験で体験したことを書きます。

会場についてから入室し、簡単な会話→スピーチから質疑応答まで詳細に描写します。

全体を通して感じたことは、諦めずに質疑応答でコミュニケーション力を発揮し挽回したことが大きかったということです。
スピーチで大きく出遅れましたが、最後まであきらめずに挑んだことがプラスの結果につながりました。

みていきます。

①試験直前のようす

当日は受付開始時間よりも30分ほど早く着くように会場に行ったつもりでした。
しかし、到着するとそこには人だかり!

受付とトイレを済ませ、指示された1級受験者用控室に進むと、もう人がたくさんいました。
80人は先に来ていたようでした。

結果、私は自分の順番が来るまで1時間ほど待つことになりました。
その間は、緊張したので早くやってしまいたいと思う反面、貴重な最終チェックの時間にあてました。

具体的には、ネタ帳を持ってきていたので、それを最終チェックしていました。
周りの受験生も一心不乱に最終確認を行っているようでした。

しかし、待ち時間もまあまあ苦痛だったので、次回受ける時はおそらくもう少し準備をしっかりした状態で1時間前には着くように行くと思います。

そして自分の番が来て、控室から待合室に移りました。
面接が行われている教室の前に3つ椅子が置いてあり、次の受験者が待つようになっている場所です。

私はここで緊張マックスでした。
一番怖かったのがトピックでしたが、それが本当のこととして3分後に現実化することになります。

②入室~スピーチのようす

いざ、自分の番が来ました。

挨拶して教室に入ります。
ここでは1級レベルなら「挨拶はかっこよく」なんて思っても意味がないので普通に”Good morning, よろしくお願いいたします”とネイティブと日本人2人の面接官に挨拶して入りました。

まず、フリートークです。

ネイティブ試験官
“Before we begin, please let us know a little bit about yourself.”

「試験開始前に、あなたについて少し教えてください」


“Yes, My name is 〇〇, and I’m a translator. I live with my family, and I usually work from home, as I’m a freelencer. In the past I lived in Australia for 2 years, and graduated from uni there. Since then, I’ve traveled a bit.I stayed in Italy for 6 months and did farm staying, which was quite a unique experience for me.Now I’m in Japan, but I hope to travel around the world again sometime in the future.”

「名前は〇〇で、翻訳者をしています。家族と住んでおり、フリーランスのため自宅で仕事をしています。昔オーストラリアに住み大学を卒業しました。それから少しいろいろ旅行をし、イタリアに6か月間ステイしました。ファームステイをしましたが、本当にユニークな体験ができました。今は日本にいますが、将来また旅してみたいと思っています」

日本人試験官
“What do you do in your free time?”

「趣味はありますか?」


“In my free time I like to watch anime at home. I use amazon prime, and I usually watch anime on primevideo on weekends.”

「はい、家でアニメを見ることです。アマゾンプライムで週末にアニメを見ています」

こんな簡単な会話を交わした後、いよいよトピックカードを裏返すときです。
(カードは机においてあり、指示があったら私が裏返すという仕組みでした)

ネイティブ試験官
“Okay, you have one minute to choose a topic and prepare your speech. When you are ready, please turn the card over and begin.”

「1分でトピックを選びスピーチの準備をします。用意ができたらカードを裏返して始めて下さい」

この段階でかなり焦りました。
カードを裏返すと意見を述べられそうなトピックが1つもなかったんです。

私は、教育系や医療系など得意なところに的を絞って準備していました。
しかし、カードのトピックの5つ中3つは政治・経済に関するものでした。
もう1つは苦手な環境系。
そしてもう1つが私の選んだ公共での監視に関するトピックでした。

どれにするか選ぶのに必死です。
どれもまともなスピーチができそうにありませんでしたから。
一体どれを選んだらマシなスピーチで逃げ切れるか、そのことで頭はいっぱいでした。

ようやくこれにしようと「公共での監視と犯罪に関するトピック」で心を決めたところでピピピピピ・・・

「もうしょうがない、でたらめでもいいからとにかく2分間に空白を作らないようにしゃべり続けよう」
私はここで2分間なんでもいいからしゃべる決意をしました。

トピック
「公共における監視は、社会における犯罪を減らすことにつながるのなら正当化されるべきか」

“I think public surveillance should be justified if it leads to lower incidence of crime. I have two reasons to support my opinion.”

「犯罪の減少につながるのなら、公共の監視は正当化されるべき。理由は2つ」

“My first reason is this. Nowadays many people, especially the youth, are exposed to violent media and information. I don’t think it’s good for them because they are easily influenced and vulnerable to such things. I believe their parents should monitor their children properly, so that their lives are not badly affected.Parents are responsible for monitoring, or sometimes even controlling, their children’s social media use, because this reduces the risk of them getting involved in crimes.

「1つ目の理由はこれ。最近は多くの人、特に若年層や子供などが暴力的なメディアや情報にさらされています。これは健全なことではなく、子供たちはそういったものから簡単に影響を受けてしまう。親は子供のそうした行為を監視すべきであり、子供の生活が悪い影響を受けないように注視すべきである。時にはコントロールするまでのことが子供のSNS利用には必要かもしれない。そしてこれが子供たちが犯罪に巻き込まれる数の減少につながる」

My second reason is… sometimes public cameras such as surveillance cameras can detect a scene of a crime, and this can lead the police to look into the matter more easily. We can’t really do anything if we worry about one’s privacy being invaded when the number of crimes is increasing. Of course there are exceptions, but I think public surveillance should be justified in most cases…”

「2つ目の理由は・・・、時々監視カメラのような公共に設置されたカメラが犯罪の1シーンをとらえることがある。そしてこういった場合では警察が事件を詳しく調査するのに大きく役立つ。もし私たちが個人のプライバシーの侵害だなどと言うのであれば、犯罪が年々増加している中で私たちは何もできなくなってしまう。もちろん、例外はあるが、公共の監視は通常は正当化されるべきだと思う…」

このくらいしかしゃべっていません。
それでも考えながら必死にひねり出していたので2分を過ぎました。

ちなみに、ピピピピとタイマーが鳴っても、私の場合はネイティブ試験官に”You can finish (your sentence).”と続きを促されました。なのですべて言い終えました。

よほど内容が薄くて続きを聞かなければ評価できなかったのかもしれません(笑)

もうお分かりですよね?

1st reasonがトピックに全然沿っていないんです^^;

なんとか2nd reasonでは持ち直しましたが、それでもこの程度です。なんの中身もありません。

③質疑応答で挽回に挑みました

しかし諦めるわけにはいきません。
せっかくここまで来たのです。合格して帰らない選択肢はありません。

私の中で、おそらく2分間スピーチよりもその後の質疑応答の方が評価されるはずという秒な確信がありました。
なぜなら、英検は英語のコミュニケーションの試験だからです。それであれば、スピーチよりも面接官とのinteraction(質疑応答)の方が見られるのではないか、総合評価に影響するのではないかという予測がありました。

なので、ここは全力で取り返すことにしました。

私に課せられたのは以下の4つの質問です。

①あなたは親が子供のSNS利用を監視すべきと言った。では、政府も子供たちのSNS利用を監視すべき?

これはラッキーでした。
試験官が「親」というトピックに沿わないちぐはぐなワードを「政府」というワードに置き換えてくれました!
さすがは質問のプロです。

私は、以下のように回答しました。

「そう思わない。それは親の責任であり、政府の責任まで広めて一般化できる問題ではないのが理由。今だ日本では各家庭ごとにという意識が強い。なので、政府がそういったコントロールをできるのは可能性としても低いと思う。ただし、最近有名人が誹謗中傷で自殺するなどの事例が増えている。これに対しては、子どもであっても厳しく取り締まるべき」

②なるほど、政府は有名人に対する誹謗中傷を取り締まるべきという立場ですね?なにか法的に対処すべきでしょうか?

ごちゃごちゃな状態から少しずつ新トピックの方向性が固まってきました(笑)

私の回答内容は、以下です。

「そう思う。個人の尊厳は有名人も一般人も同じなはず。それなのに、有名人でいろんなところに露出しているからといって、彼らの命を奪うほど誹謗中傷してはいけないし、許されるべきではない。また、そういうことをする人たちは匿名性を利用している。よって、匿名だから誰にもバレないと思ってやっている。これを政府が法的に取り締まるのはそう難しくないはず」

③確かにそうですね、それでは監視カメラの話に戻りますが、日本は比較的安全な国ですが、それでも監視カメラの優位性は国民に認められるのでしょうか?

ここでやっと本来のトピックに^^;

私の回答
「個人的な意見ですが、私は日本が昔ほど安全な国ではないと思っています。もう、小学生も同級生を刺してしまうような事件がたくさん発生しています。そういったことも踏まえて、日本が安全な国、というあなたの意見に同意できないのを前提にお答えすることになりますが・・。監視カメラは、例外もありますけれども、通常幅広い使用が認められるべきであり、日本においても大多数は賛成できるはずです」

④あなたは監視カメラの使用が認められるべきだけれども例外もあると言いました。例外とは何ですか?

厳しいところを突かれました。
例外もあるというのは「あるような気がする」という一般論で言っただけで、詳しくどんな例外とか考えていなかったのです。

咄嗟に回答した答え↓

「はい、そうですね・・・(詰まる)、例外、例外は・・・ 例えば・・・(かなり詰まる)、まだ確証がない事件に一般家庭に監視カメラを設置して彼らのプライバシーを侵害するとなると、少し問題ですよね。公共の場への設置は認められますが、事件の調査と言う名目で家庭やそれに近いほどのプライバシーの侵害はできないはずです。。。」(意味不明・・・)

4つの質疑応答を終え、ピピピとタイムアップ。

ああ、ダメだったか。終わった。
内容がなさすぎる。

そんな気持ちで重い腰を上げました。

おわかりだと思いますが、スピーチの内容がトピックに沿わないものだったので、質疑応答の内容もあまりトピックに沿ってないんですよ^^;

それでも私の中には「内容はどうあれ、試験官とうまくアクティブコミュニケーションがとれた」という妙な満足感が質疑応答を終えた時点で残りました。

この時点で、五分五分かなと思っていました。
内容が沿っていないから落ちるか、質疑応答での積極的かつアクティブなコミュニケーション力を評価されて受かるか。

結果は後者でした。
英検はコミュニケーションの試験なので、やはり質疑応答での印象というのが大きかったと分析しています。

的外れなスピーチでも合格できたことでわかった英検1級2次試験に落ちないためのポイント3つ

英検1級2次試験のあと結果が出るまでの間、ずっと落ちたかもしれないと思ってきました。五分五分だけれど、落ちてる可能性も半分はある、と。
あとは採点基準次第だと思いました。

そして、受かったことがわかり、私なりに結果を分析してわかった落ちないためのポイントが3つあります。

  • スピーチは少し論点からずれてもいいからとにかく喋り、沈黙しない
  • 質疑応答が勝負!コミュニケーション力を見られている
  • 決してあきらめてはいけない

スピーチで沈黙しない|面接官はあなたが喋るのを聞きたい

まず、スピーチの採点はかなり甘いことがわかりました。

トピックに沿っていなくてもとにかく関連しそうなことをしゃべり続けただけで10点中7点をもらえてしまいました。

面接官の前で沈黙は絶対厳禁です。
落ちた人の中には意見がなかったりうまくまとまらなくて沈黙するケースが多いようですが、そんな時には多少ずれていてもいい、とにかく答えになってなくてもトピックに近いことをしゃべる!ここの対策は最低限これです。

私のケースでは、面接官が私の意味不明なスピーチに対して上手に質問を投げてくれたことで質疑応答ではきちんと本領発揮できました。

したがって、スピーチは質疑応答につなげるためのものと捉えた方がいいです。
ここであまり難しいことをしゃべると質疑応答でそこを突っ込まれます。そこで詰まってしまったら終わりですので。

私は自分が用意していた子供のSNS利用を親が監視するということに対する意見がパッと浮かんできたのでそれをしゃべりました。しかし、よく考えなくてもトピック「公共の監視」にずれているのは見え見えです。親と子供の関係は家庭内のことですから。
それでも、自分の用意していた得意なことを話したことで次の質疑応答の時間ではそこメインに攻めてもらえたので回答がしやすかったです。

スピーチ失敗しても全然取り返せる|質疑応答で見られていること

スピーチに失敗しても全然取り返せます。

質疑応答では、面接官はあなたの英語でのコミュニケーション能力を見たいのです。
ここは構える必要はありません。

質疑応答で大事なのは臨機応変な切り返し能力(いわゆるコミュ力ですね)と積極性です。

どんな質問が飛んでくるかわかりませんので、普段からどんな質問が来ても言うべきことや対応の仕方がわかっていることが大切ですね。

例えば、詰まってしまうような質問が来た時には
“Oh, that’s a difficult question, but…”
“This is difficult, because I haven’t had that experience myself”
“It’s hard to answer it right away, but if I have to, I…”
など、いくつか悩んでいることやその質問内容の経験値が自分にはないことなどをさらりと言える英語表現を持っているといいです。もちろん、言いながら答えを必死で考えます(笑)

質疑応答ではコミュニケーションの力を問われています。

オンライン英会話などである程度意見出しの練習をしていた人であれば、そんなに怖いパートではありません。
私も試験前いろんな上級者OKのオンライン英会話に行ってネイティブ講師からトピックトーク系レッスンを受講していました。

トピックトーク系のレッスンをとると意見出しの習慣がつき、自分の意見や表現をうまくまとめられるようになります。
このパートは上級者向け英会話で十分訓練できるのではないかと思います。

また、頑張って答えたり考えたりしようとする積極性も見られています。

決してあきらめないことが何より大切|スピーチの致命的ミスは質疑応答につなげ全体の印象をよくする

何より大切なことは、少し失敗しても、はたまた大きく失敗して「落ちた」と完全に思っても、試験が終わるまであきらめてはいけないということです。

何が起こるかわからないのです。
話の流れが変わるかもしれません。

私の場合は、私がスピーチで持ち出した家庭の中での監視というトピックで質疑応答の最初は進めてもらえましたし。
考えてみればわかることですが、質疑応答の質問はスピーチに基づいてされますので、自分が話した内容についてしかきかれようがないのです。

それならスピーチでわざと難しめなことを無理くり話すよりも、自分の知っているトピックで近いものを話し、それについて質問を受けた方がずっと得ですよね。質疑応答での点数が大きく上がるやり方です。

個人的には、スピーチで落ちたと思ってもあきらめずに質疑応答に賭けるというやり方はかなり使えるのではと今回の経験から感じました。
もちろん、高得点を狙う場合は別ですが、合格を得たい場合はこの方法で十分目標達成できると思います。

英検1級2次試験は簡単ではないですが、手が出ないほど難しい試験ではありません。

これから面接を受験される方の参考になれば幸いです。

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